学名:Ptychogastria polaris
傘の直径 約1cm
「ソコクラゲ」は、2009年9月12日~9月13日に行われた海洋研究開発機構(JAMSTEC)の富山湾オオグチボヤ調査(NT09-16)において、「なつしま(海洋調査船)/ハイパードルフィン(無人探査機)」により採集されました。 新江ノ島水族館は現在、海洋研究開発機構(JAMSTEC)と深海生物の長期飼育技術の開発に関する共同研究を行っています。 |
ヤツバカワリギンチャク科 ヨツバカワリギンチャク属
沖縄南方沖 水深502mで採集
体長 約15cm/1個体 飼育
何もない海底に突然現れ、その後二度と見ることはありませんでした。延々と砂地が続く海底で、偶然見つけた石に付着したようです。
非常に珍しいイソギチャクの仲間で、水族館などでこれまでに飼育された記録も確認できません。餌として魚の切り身やエビを与えると、4枚の葉で包むようにして食べます。
学名 Heterocarpus hayashii
タラバエビ科 ミノエビ属
沖縄南方沖 502mで採集
体長 約8cm/2個体 飼育
鯨骨等に集まっていたところを採集。船上飼育するために水槽に移す際、口から青い発光物質を吐き出すところを確認することができました。水深500mから引き上げられた直後から餌を食べるたくましいエビです。
現在、長期飼育の研究に取り組んでいる「ゴエモンコシオリエビ」も沖縄の化学合成生態系生物として代表的な種です。しかし、本調査ではあえて化学合成生態系の見られない海域を選び、ここに鯨骨等を沈めることにより化学合成生態系の遷移を継続して観察しています。
一生を終え、海底に沈んだ鯨は多くの深海生物の生きる糧となります。カニやサメなどが肉を食べ、海底には骨が残ります。この鯨の骨は多くの脂質を含み、腐敗が進むにつれて硫化物が発生します。
この硫化物をエネルギー源として生きる生物が集まり特殊な生態系(化学合成生態系)が作られてゆきます。この化学合成生態系生物の中には鯨の骨からしか見つかっていない生物もおり、今後も注目されている研究の一つです。
採集場所:相模湾熱海沖
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学名 Xanthidae gen. et. sp.
甲幅 約2cm
日光海山ではユノハナガニと同所的に生息しています。
ユノハナガニほど密度は高くはありませんが、ユノハナガニを採集する時に何個体か混じります。ハサミの先端が黒く、また白いユノハナガニに比べ赤褐色をした体色が特徴です。
学名 Gigantidas sp.
殻長 約12cm
本種は熱水噴出域付近に生息していますが、共生細菌についても詳しくはわかっていない二枚貝です。
海底の岩やハオリムシの群集に足糸と呼ばれる糸を使い付着しています。
学名:Ascorhynchus japonicus
脚をのばした長さ 約10cm
駿河湾 水深300mのトロールにて採集
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ミョウジンシンカイコシオリエビ
学名:Minidopsis sp.伊豆・小笠原弧の明神海丘水深約1,250mから採集
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英名:Predatory tunicate
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英名:Hydrothermal vent shrimp
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英名:Oval squid.
軟体動物門 頭足綱 二鰓亜綱 ツツイカ目
採集場所/小田原 米神
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イデユウシノシタ
学名 Symphursus thermophilus
殻長 約8cm
本種は2008年に新種として記載されました。当館では記載される前、同海域で採集された本種をアズマガレイ属の一種として展示を行っていました。
熱水噴出域周辺やハオリムシの群集、礫の上などで見られ海底にエサを置くと集まってきます。
北部マリアナ海域にある日光海山には水深450~500mに熱水が噴出しており、その周辺には深海生物のユノハナガニ、オハラエビのなかま、サツマハオリムシなど非常にたくさんの生物が生息しています。
今回は日光海山の熱水噴出域、水深約460m地点にて採集されたユノハナガニ、サツマハオリムシ、タギリカクレエビ、トウロウオハラエビの4種に加え、世界初展示となる「オウギガニ科の一種」と「オオマユイガイ属の一種」、2008年に新種記載された「イデユウシノシタ」の3種を展示開始しました。
1亜科1属1種という変わった甲殻類の一種
『ゴエモンコシオリエビ』は深海に生息するエビ・カニのなかまで、深海700~1,600mの海底の岩の割れ目から300℃近い熱水が噴き出す熱水噴出孔のすぐ近くで、折り重なるように分布しています。しかし、直接熱水に触れているわけではないので、焼け死ぬことはありません。背甲長6cm、全身真っ白な体色で、エビのなかまですが、尾が腰の部分から腹側に曲がっているためカニのように見えるのが特徴です。また茹でても赤くなりません。 |
英名:Japancss giant crab
採集場所:伊豆 戸田
オープン以来「相模の海ゾーン」で展示飼育中のタカアシガニですが、2006年10月中旬、伊豆より一際大きなタカアシガニが採集され、10月17日(火)より、同コーナーにて展示飼育を開始しました。ハサミ脚を広げると、その幅 約2m50cm。世界最大のカニの名にふさわしい、立派なタカアシガニをぜひご覧下さい。 |
英名:Giant isopod
節足動物門 甲殻綱 等脚目 スナホリムシ科
採集場所: アメリカ東海岸の水深800メートルの地点で採集
生 息 地: 大西洋、インド洋の水深170~2,500mに生息
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シンカイコシオリエビの一種
学名 Munidopsis sp.
相模湾初島沖の水深850~900mの冷湧水域で見られます。これまでの調査でも採集例はありますが、シンカイコシオリエビのなかまが状態よく生きて採集されるのは稀です。昨年末の潜航調査で採集されたミョウジンシンカイコシオリエビに続く例となりますが、状態の良い本種の採集は今回が初めてです。
背甲長 約1.5cm/2個体展示
オウナガイ
学名 Conchocele bisecta
ハナシガイ科の1種で、相模湾初島沖の水深850~900mの冷湧水域でシロウリガイのコロニーの中に混在して見られます。殻の後部にシワがあることや、二枚の殻を合わせているちょうつがいの部分に凸凹がないことを歯がないことに見立て、オウナ(老婆)と名付けられました。
殻長 約10cm/3個体展示